<2015年ネパール大地震>

「ネパール震災復興支援野球大会」の延期に関するお知らせ

2015年11月17日
NPO法人 ネパール野球ラリグラスの会

当会では、2015年12月16日から12月23日に渡り、ネパールにおいて「ネパール復興支援野球大会」を開催すべく準備を進めておりました。しかしながら、昨今のネパールおける新憲法公布に関連した混乱の状況に鑑み、現状での開催は困難と考え、同大会の開催を延期することといたしました。

以下、本件の経緯などについてご説明申し上げます。

(1)経緯

ネパールでは2008年の連邦共和制移行後、憲法制定作業が進められておりましたが、政党間の対立で難航を極めておりました。しかし、本年の震災発生を受けて、政党間の対立よりも震災復興に注力すべきとの機運が高まり、本年9月20日に新憲法が公布されました。

新憲法の柱のひとつはネパールを7州の連邦制にすることですが、一部の少数民族からは、新しい州の区割りでは民族が分断され自分たちの権利が守れないとして反発が出ています。特に、インドとの国境に位置するタライ地方では、インド系の民族であるマデシやタルーが抗議活動を展開し、デモ隊と治安部隊の衝突では死者も出ています。

抗議活動の一環として、9月下旬からインドとの国境封鎖が行われました。インドも彼らの活動を支持していて、ネパールでの治安悪化を名目に国境封鎖に協力しています。国境封鎖により、インドからの物資の輸送が滞り、ネパールの市民生活に混乱を与えています。

(2)現状

特に、燃料不足が深刻で、ネパールではガソリンやガスの殆どがインドからの輸入であるため、ガソリン不足により、バスやタクシーも燃料の確保が難しい状況で、運賃も高騰しております。また、ガスが無いため、レストランや一般家庭でも料理ができず、政府が薪を調達し、販売を始めました。その他、生活必需品も不足して来ております。

(3)震災復興支援野球大会

以上のような状況から、当会では、ネパール野球連盟ほか関係各位とも協議した結果、現状のように、交通や物資がままならない状況では、多くの参加者を1カ所に集めた野球大会を正常に運営するのは困難との結論に至りました。また、当大会のために8月に日本から送付した野球道具がインドで止まっているため届いていないこともあり、野球大会の開催を延期することといたしました。代替の日程につきましては、地震発生から1年後にあたる2016年4月25日を目処としておりますが、今後の状況を見ながら判断したいと考えております。

尚、野球大会は延期といたしましたが、当初予定されていた12月の大会期間中には、ネパールに赴き、震災復興支援活動を行う予定でございます。

【問い合わせ先】

NPO法人 ネパール野球ラリグラスの会 (理事長 小林洋平)

[電話]090-3277-3145
[メール]info@nepalbaseball.net
[ホームページ] http://www.nepalbaseball.net/
[facebookページ] https://www.facebook.com/nepalbaseball1999