ネパールにおけるグラウンド建設事業の計画変更に関するお知らせ

2018年4月1日
NPO法人ネパール野球ラリグラスの会

拝啓、時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、既にご案内のとおり、当会ではネパールのポカラ市にあるバルバドラ・セカンダリ・スクール(以下、バルバドラ校)において、現地の野球関係者とともにグラウンド建設を進めてまいりましたが、このたび、同地でのグラウンド建設を断念し、ラリトプール市でグラウンド建設を進めることといたしましたので、お知らせいたします。

ポカラ市でのグラウンド建設にあたりましては、2017年6月にバルバドラ校の学校運営委員会(以下、学校運営委員会)、ポカラ市当局からの承認を受けるなど、関係機関との調整を行ってまいりました。そして、2017年12月には当会、学校運営委員会などによる合意文書も取り交わされ、関係者一同は計画の推進に邁進してまいりました。

しかしながら、上述の合意形成後、建設を進めるにあたり、ネパール側は困難な問題に直面することとなりました。そのひとつが政治的な問題です。ネパールにはいくつもの政党が存在し、政治的な対立も数多くあります。政治的問題がグラウンド建設にも悪影響を及ぼし、グラウンド建設が政争の具と化してもおりました。学校運営委員会は、問題を解決すべく何度も会合を持とうとしましたが、頻繁に集まることが難しく、計画にも遅れが生じ、着工の目処が立たない状況となると同時に住民の不満も高まっていきました。当会からも事務局長の鈴木秀利がポカラに滞在し、計画遂行の指示にあたっておりましたが、なかなか進展が見られない状況でありました。このような状況を受け、学校運営委員会では2018年3月23日の会議において、グラウンド建設の計画を中止するとの決定に至りました。この決定を受け、当会でもポカラ市でのグラウンド建設は不可能と考え、同地でのグラウンド建設を断念いたしました。

ポカラ市でのグラウンド建設断念を受け、当会といたしましては、当初よりグラウンド建設候補地のひとつであったラリトプール市でのグラウンド建設を行うことといたしました。現在、ラリトプール野球ソフトボールクラブとの協力の下、現地の学校の土地にグラウンドを建設する計画を進めているとことです。ラリトプール市は首都のカトマンズ市に隣接しており、今後のネパール野球の発展にとっては、地理的に有利な位置にあります。また、同地での野球が始まったのは数年前で、まだ歴史は浅い地域ですが、グラウンドの建設により、今後の野球人口の増加が期待できる地域となっております。

計画の変更に関し、関係者の皆様には多大なご迷惑をお掛けいたしましたことをお詫び申し上げます。今後とも、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

敬具